「1+1=2」の奥に潜む概念や哲学について

勉強にとってとても大切なことの一つとして、一見簡単そうに見える問題が実は奥が深いという事実があります。

生徒たちを見ていると、中1より中2、中2より中3の方が難易度が高いと考えている生徒が多いように感じます。

しかし実は問題にレベルなどなく、それぞれの問題はたとえ小学校1年生レベルであってもとても奥が深いという真実があります。

この平易な問題に潜んでいるとても複雑な概念が大切なのです。

「1+1=2」という問題の奥の深さ

例えば「1+1=2」という問題の奥の深さを下記に記させていただきます。

「1+1=2」という数式の背後にある数学の概念や哲学的な問いへの理解が必要だからかもしれません。

下記のような概念の理解が必要です

:1や2などの数字が表す「数」とは何かを理解する必要があります。数は、物事の量や順序を表現するための抽象的な概念であり、その理解は一定の認識能力を必要とします。

加算:「+」記号は、加算という数学的操作を表します。これは2つ以上の数を組み合わせて新たな数を作り出す概念であり、それがどのように機能するかを理解することが求められます。

等式:「=」記号は、その左側と右側が等しいことを示すものであり、この概念自体もまた抽象的です。

「加算」の証明

「加算」の証明とは、加算が特定の性質を持つことを論理的に示すことを意味します。加算の基本的な性質は、通常、以下のように定義されます:

閉性:2つの数を加えると、結果もまた数になります。

結合性:(a + b) + c = a + (b + c) となります。つまり、どのようにグループ化しても結果は同じになります。

交換性:a + b = b + a となります。つまり、数の順序を入れ替えても結果は同じになります。

単位元の存在:a + 0 = a となります。つまり、任意の数に0を加えるとその数自体が得られます。

これらの性質を証明するには、数学的な帰納法などの数学的な手法を用いることが一般的です。しかし、これらの証明を行うためには、「数」や「等号」などの概念についての前提的な理解が必要となります。

加算という記号一つにおいても、閉性、結合性、交換性、単位元の存在という概念が定義されています。

「1+1=2」と暗記するのではなく、こういった上記のような考え方を持つことにより、文章問題等を解くときの力の土台になることを申し上げさせていただきます。