英語対策

英語指導の目標

受験英語の目標は、様々なものがあるかと思います。

私たちは、今まで多くの自校作成校、共通入試校の受験生を指導させていただきました。

その中で、良い結果を出す受験生は、いくつかの特徴があるように感じます。

今まで1万名以上の生徒たちを見て感じることは、「長文を正確に速読できる」ということです。

「長文を正確に速読できる」とは

長文を正確に速読できるとは、どういうことなのか、下記に4点記させていただきますので、ご覧になってください。

①長文の内容、テーマの背景思想を理解している

受験に必要な単語を覚えている

③英文法を理解している

④リスニングの能力がある

この中で、長文の内容、テーマの背景思想を理解していることが最も重要です。

長文の背景思想を理解することができて、それから単語力、文法力、リスニング力により

正確な速読ができるようになります。

①長文の内容、テーマの背景思想を理解している

A なぜ長文の内容、テーマの背景思想が重要なのか

 

 日比谷 2019年度 英語②

例 ロンドンの地下鉄について

A君 ロンドンの地名と、地下鉄という言葉の認識のみで問題を解く

B君 近代文明、産業革命についての背景知識があって、言葉の意味を認識しながら問題を解く

 

結論 背景知識をもって問題を解くB君の方が圧倒して速読能力が高いです。

解説 なぜならば、この文章は、下記のような項目によって作られています。

イギリスが世界最初に地下鉄を作ったこと→計画の推進者チャールズ・ピアソン
蒸気機関の発明者→ジョージ・スチーブンソン
トンネルの工法について→カットアンドカバー工法、シールド工法
煙を抑える技術→腹水式蒸気機関車の発明
電気の発明→二コラ・テスラ、トーマス・エジソン
ロンドン地下鉄150周年について

この文章を、「イギリスの地下鉄」という文脈のみで理解する場合と、

近代文明産業革命という項目を背景知識として持っていた場合では、文章の読解速度が大きく変わります。

当塾での指導において、地下鉄や蒸気機関車等の知識を伝えることなく問題にあたった生徒と、背景知識を説明したうえで問題を解いた生徒では、読解速度に平均1.4倍の差がありました。

英単語や文法の講義、演習を行いながら、こうした背景知識を幅広く獲得していくことが、速読に重要な役割を果たします。

B 都立入試の読解時間

都立高校入試の1教科の時間は50分です。
自校作成校に合格した生徒様の、時間配分の一例を挙げさせていただきます。

リスニング問題:10分
会話文:15分→読解時間7.5分
説明文:15分→読解時間7.5分
英作文:10分
問題への解答、英作文等を含め、実際に文章を読解できる時間は15分程度となります。

C BPQ(1問題当たりの背景思想数)

BPQとは、一つの問題の中に読解する背景思想の数のことで、Background Per Questionsの略です。
入試に出る文章は、その構造がいくつかの層から構成されています。

第1層:日常生活
第2層:人間関係
第3層:共感、友情、失恋、努力
第4層:時代背景、儀式、道徳
第5層:物語、冒険、困難を打ち破る
第6層:理性と経験、情緒
第7層:哲学、人間の存在とは、時間とは何か、近代科学者、哲学者の思考性
第8層:環空間、地球の持続性、環境と人間の関係、自者と他者の関係

各学校のBPQ

日比谷高校:第6層
西高校:第5層
国立高校:第5層
共通入試:第4層

D なぜBPQが大切なのか

家の構造に例えると、BEQは骨組みにあたります。
それに対して、単語は壁やドア、ガラスなどの個々の部品にあたります。

骨組みとは、文章において問題、テーマの考え方そのものになります。
また、その考え方に基づいて、起承転結、序破急といった物語の流れを作ります。

文章の構造の要素は多岐にわたり、それらを理解する能力があること、1つの問題に読解する背景思想の数(BPQ)が多いほど、文章の読解も速くなります。

E 文章の背景思想はどのように分かれているか

文章の背景思想は、その深さによって多くの層に分かれています。受験で必要になる層は、
自校作成校:第1層~第6層
共通入試校:第1層~第5層
に分かれます。
それぞれの層で、扱われる要素が分かれています。下記にその要素の一覧を記させていただきます。

第1層 日常生活

食事  学校  勉強  部活  スポーツ  あいさつ

第2層 人間関係

父  母  兄弟姉妹  先輩、後輩  祖父、祖母  先生  友人

第3層 共感、友情、失恋、努力

心情理解  やさしさ  シンパシー  目標  悩み  相談

第4層 時代背景、儀式、道徳

日本文化  テクノロジー  コンピューター  化学   地理  数学  宇宙科学  天文学  産業

第5層 物語、冒険、困難を打ち破る

技術の発展  ノーベル賞  研究  自由  平等  人権  歴史  倫理

第6層 理性と経験、情緒

西洋文明の輸入  思想史

第7層:哲学、人間の存在とは、時間とは何か、近代科学者、哲学者の思考性

 

第8層:環空間、地球の持続性、環境と人間の関係、自者と他者の関係

 

 

 

下記に2021年入試の長文問題テーマを記させていただきます。
日比谷高校:
②会話文 地球の希土類について 第4層 
③説明文 ノーベル賞受賞学者の研究法 興味と継続 第5層

西高校:
②会話文 グループプレゼンテーション 匂いの効用について 第4層
③説明文 意識と時間の長さについて 第4層
④説明文 最新技術を活用することの弊害 第5層

国立高校:
②会話文 エレベーターの運行の法則について 第4層
③説明文 言語を習得することの有用性 第5層

共通入試:
②会話文 日本のおもちゃについて 第4層
③会話文 留学生と日本語と英語を教えあう 第3層
④説明文 友情を築く最良の方法 第3層

 

下記に2021年入試の英作文問題テーマを記させていただきます。
日比谷高校:イラストを見て考えを述べる 歩行者の交通の妨げについて(50語)
国立高校:コミュニケーションスキルを改善する方法を述べる(30~40語)
西高校:テクノロジーの弊害の例を述べる(40~50字)
共通入試:他人に良いことをした経験を述べる(3文、字数制限なし)

②受験に必要な単語を覚えている

都立高校入試の単語については、自校作成出題問題と、共通入試問題で、下記のような特徴があります。

A 中3、中2、中1レベル英単語率

学校    中3レベル  中2レベル  中1レベル
日比谷高校  50%     25%     25%
共通入試   30%     40%     30%

B 英語長文読解に必要な英単語の数

小学校で600~700語
中学校で1600〜1800語
※中1段階600語
中2段階600語
中3段階600語
最大合計2500語を中3段階までに習得するようになります。

C 英単語網羅率

網羅率とは、英単語の難易度を表す数字です。

※ 2級網羅率が99.8% の場合、0.2%が準1級以上の単語が出ていることになります。

単語レベル(注意書き込み)

学校    2級網羅率  準2級網羅率  3級網羅率

日比谷高校  99.8%    98.9%    98.6%

西高校    99.7%    98.8%    98.4%

国立高校   99.5%    99.0%    98.2%

共通入試   99.9%    99.6%    98.8%

単語レベル(注意書き込み)

学校    2級網羅率  準2級網羅率  3級網羅率

日比谷高校  100%    100%    99

西高校    100%    100%    98%

国立高校   100%     99%     99%

共通入試   100%    100%    100%

D WPMについて

WPMとは、1分間に読む単語の数のことで、words per minuteの略です。

各学校のWPM
日比谷高校:約160
西高校:約155
国立高校:約150
共通入試:約120

③英文法を理解している

A なぜ文法が重要なのか

英語を学ぶ上で、文法の学習は重要です と言われますが、なぜ重要なのでしょうか。

例)私は大声をあげて騒ぐ子供をたしなめた。

この文は、二つの解釈ができます。適当な場所に「、」を打つと、わかりやすくなります。

① 私は、大声をあげて騒ぐ子供をたしなめた。

「大声をあげて」は、「騒ぐ」にかかることになります。

② 私は大声をあげて、騒ぐ子供をたしなめた。

「大声をあげて」は、「私は」にかかることになります。

このように、文法的に複数の解釈が可能な表現を理解するには、その根底となる文法の知識が必要となります。

中学3年間で学ぶ英文法は、下記になります。
※2021年度から学習指導要領が変更となっています。

B 中1段階で必要な分法

中1段階の最重要課題 代名詞、時制(これ、あれ、現在、過去)

数字・曜日・時刻・季節・月  be動詞  疑問詞 what  形容詞  一般動詞  複数形、someとany  疑問詞 how many, how much, how about  命令文  疑問詞 where, when, who, whose   序数   人称代名詞(1人称・2人称・3人称)   3人称単数現在形   助動詞 can   現在進行形   疑問詞 how, how far   過去形(一般動詞)  疑問詞 which   過去進行形   Be動詞の過去形   未来形   接続詞that
中2段階で必要な文法

中2段階の最重要課題 準動詞、不定詞(文章の修飾)

接続詞 and, but, or  感嘆文  未来を表す表現 will, be going to  接続詞 when, because, if  疑問詞 why と because  助動詞 must と have to  There is ~ の文  動名詞  不定詞(to不定詞)  助動詞 may, will(依頼)  SVOOの文(動詞:give, show, tell, teach など)  SVCの文(動詞:look, sound, smell など)  比較級・最上級  同等比較  受け身形(受動態)  現在完了形
中3段階で必要な文法

中3段階の最重要課題 複文、重文、句と節(文章の接続)

現在完了進行形  不定詞(be glad to ~ など)  SCOVの文(動詞:call, make など)  形式主語の文(It ~ for A to …)  現在分詞・過去分詞の修飾  関係代名詞  SVO+to不定詞の文(動詞:want, tell, ask, help など)  後置修飾  間接疑問  仮定法  原形不定詞  疑問詞+to不定詞の文

 

④リスニングの能力がある

Ⅴサポート塾では、リスニングに関する英語はオックスフォードでも話されているイギリス英語を推奨しています。

高得点を得る受験生は、単に英語の音を耳でキャッチするだけでなく、耳から入った英文の意味を頭で解釈する能力が高いと思われます。

英語のリスニングを学習するにあたり、大きくイギリス英語、アメリカ英語に分かれます。

イギリス英語:英語を公用語としている国家で共通語として使用されている英語です。語彙・スペリングともにイギリス式を基本としています。キングス・イングリッシュとも呼ばれます。

スコットランド英語:イングランドの北部スコットランドで一般的に使われている英語です。

イギリス英語は、オックスフォード英語辞典 (Oxford English Dictionary OED)に詳しく紹介されています。

アメリカ英語

アメリカ合衆国で使用されている英語です。北部と南部に分けられ、東海岸と西海岸によっても違いがあります。代表的なものを下記に記します。

西部アメリカ英語  南部アメリカ英語  西部アメリカ英語

その他の英語

フィリピン英語:フィリピンで英語は公用語の一つとなっています。北アメリカで使われるアメリカ英語とよく似ています。

インド英語:アメリカ英語の次に話す人口が多い言語です。インドでは、イギリスによる植民地時代のために、イギリス英語が普及しました。

このように世界には多様な英語がありますが、学術的な意味合いから、当塾ではイギリス英語の発音を推奨しています。

 

 

 

 

 

英語
英語は、英語を通じて,言語や文化に対する理解を深め,
積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,
聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養うことを目的とします。
学習内容
英語を読むことに慣れ親しみ,英語を読んで書き手の意向などを理解できるようにする。
英語で書くことに慣れ親しみ,英語を用いて自分の考えなどを書くことができるようにする
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教科「外国語」の一分野として位置付けられている。
小学校過程より具体的な内容が増加します。
あいさつ、自己紹介、電話での応答、買物、道案内、旅行、食事などのときの会話、
発音、文、文構造、代名詞、動詞の時制など(現在形、過去形、現在進行形、過去進行形、現在完了形、未来形)、
形容詞及び副詞の比較変化、to不定詞、動名詞、現在分詞及び過去分詞の形容詞としての用法、受け身

英語に一番大切なことは、日本語以外の語学に対し興味を持ってもらうことです
Vサポートでは「聞く」「書く」「読む」を常に反復演習をしながら徹底指導します。
単語のスペルや文法の決まり、例えば三人称単数の動詞につけるSなどは
何度も英文を書いたり音読したりすることで定着します。
英語学習が本格的にスタートする中学一年は最も大切な時期なのです。

文脈から言葉の語彙数を増加する訓練を施します
「時制(過去、未来)」「助動詞」「不定詞」「動名詞」「比較」「現在完了」など
中学2年生で履修する単元は受験(特に都立高校)において最重要です。
この中2の段階で入試の基本事項の完全理解を図ります。
文法だけではなく、一つの物語を反復することによって、言語脳の養成を施しながら、
各単元の文法を徹底的に演習します。
時制の訓練や不定詞・動名詞を通して名詞的用法、福祉的用法などの
言葉に対する訓練を施すことによって、言語に対する興味づけを授業ごとに行い、
ある一定の過程を終えたらミニテストなどを施しながら反復力・継続力の養成をします。

教科書内容と入試問題で受験対策をします
英語においては、文の構造の理解が重要となっています。
主語S+動詞Vから成り立つ英語の語順に修飾語句Mがどう絡んでいくかを反復演習で理解します。
また長文を読む際にもSVをしっかりと捉え、前からどんどん読む指導をします。
また受験指導では総合形式の問題を扱います。
特に都立入試対策では、傾向をしっかりと分析し、対策をたてていきます。
オリジナル教材を使いながら、各種形式別問題のルールの再徹底を行います。
リスニング、語彙、文法、読解、作文といったあらゆる形式パターンを単なる暗記ではなく、
しっかりと理解させたうえで、万全に指導を行っていきます。
古今東西の名文や、厳選された大学入試問題や高校入試問題を題材として、授業を行います。
または教科書の文法、語彙を体得することによって、真の意味の実力を養成します。