1.絶対に落とせない漢字 さりげなく100点を目指す
読みの問題は、難しい読み方の漢字、「結う(ゆう)」や「役務(えきむ)」、「頑是ない(がんぜない)」などが出題されました。
書きの問題は、漢字そのものは小学生時に習う漢字ですが、語句の意味をしっかりと押さえないと、正解にはならないので漢字練習だけでなく語句の意味も練習していくことが大切です。
2.登場人物の心情描写をどれだけ読み取るか? 武田綾乃『君と漕ぐ4』
小説文の問題は、カヌー部の高校生の、友達とのやり取り、レースを描いた問題です。登場人物の心情描写はわかりやすいものでした。選択問題と本文から文章を抜き出す問題でした。主人公の行動や発言についての問題や表現の説明問題、空所抜き出し問題などは例年と同じでしたが、最後の問題で新傾向問題で生徒同士の対話文のなかの空欄を埋める形式の問題が出題されました。
3.毎年出題される哲学文 大切なのは西洋思想 品川哲彦『倫理学入門』
論説文は、哲学に関する文章で、ヒューム(イギリスの哲学者)による「共感」についての文章でした。哲学的で抽象的な内容です。線部の説明選択問題や空所補充抜き出し問題、文章構成問題はほぼ同じ出題形式となります。問7の条件作文問題は、昨年の「自分の考え」とは違い、「共感」について、「具体的な事例」を挙げながら説明しなければなりませんでした。具体的な事例がすぐに考えられるかが、重要なポイントとなります。
4.日本人の大切な美意識は、超頻出 山口謡司『〈ひらがな〉の誕生』
古文は、「ひらがな」の美意識についての文章です。『徒然草』をもとにして論旨を展開しています。文章が例年に比べると短く、古文と現代語訳がはっきりと比較できる文章でした。記号選択問題が5つで、問題のヒントは文章から見つけやすい問題でした。問4の問題で熟語の構成問題が出題され、文章だけでなく、漢字の知識も出題されました。