都立日比谷高校 国語 2020年 ④論説問題について
都立日比谷高校④の論説問題は、養老孟司先生のエッセイでした。
まさに「人間の存在」ということに対して、洒脱な作品でした。
「なぜ人間は物を等価交換できるのか」、一見変哲もない誰しもが疑わないこのテーマに対し、筆者はわかりやすくいろいろなたとえ話をしながら、丁寧に描いています。
物事の価値を測るにあたり、この「等価交換できる理性」というものが、資本主義の中で最も核になっていることは間違いありません。
しかしこの理性が世の中において 「人間のアイデンティティ」というものを喪失させていくことに対し、筆者は痛烈に悲観しながら、このエッセイを描いています。
日比谷高校がなぜこの作品を選んだのか?
そしてどのような生徒に来てほしいのか?
奥底に眠っているそう簡単に捕まえられない、どんよりして目に見えない日比谷高校の本質というものを感じ取りながら、受験というものに対し戦っていくことも、大切ではないかと私たちは考えています。
今日はこんな感じで。