言葉とは不思議なものです。覚えようと思ったものが覚えられず、覚えようと思わなかった単語が逆にいつの間にか覚えてしまった経験は、皆さんありませんか?
実をいうと言葉の習得は、ヘレンケラーとサリヴァン先生においての「水の覚え方」に引用されるごとく、いろんな経験や体験が必要となります。
入試期日までの時間が有限のため、受験生諸君が「焦って単語を覚えたい」という気持ちは非常にわかりますが、現実の世界はそう甘くありません。
例えば「material」が「材料」という言葉を覚える時も、科学書の中の文章の説明においての文脈を読むという行為や、単語帳を何度も見るというような経験等をしていって、いつの間にか単語の習得がされていきます。
英単語をなめてはいけません。一つのことを一心に拾い上げられる勉強技術は、やがては入試問題の長文解釈の100点をたたき出す土台となります。そのことを肝に銘じてください。
まずは中学3年生の重要単語を実感していきましょう。
ア 5秒以上わからなかったら、次の単語にいこう(時間がたった後もう一度立ち戻ろう)
イ 大切なことは、瞬時にわかることです。テストは50分なので、どれだけ早く取捨選択できるかがキーワードです。たとえ正答でも時間に間に合わなければ意味がありません。通常の勉強では正答率も大切ですが、テストでは「時間分配」も大切だということを心がけましょう
ウ 英単語においてはまず「読み」ができること、次に「スペル」です。例えば「different」はfが二つつながります。「purpose」は「pur」であり、「par」ではありません。「読み」が出来た後は、「書き」の練習です。そして読み書きができたら、次は「同意語・反意語」です。「同意語・反意語」が出来たら、「連想語」になります。そして「動詞化・形容詞化・副詞化」というように、一つの言葉があらゆる方向に向けたとき、はじめて「語彙の豊かさ」となります。
一つの単語を暗記出来たらおしまいという考え方をしてしまうと、一点差に泣くこともあり得ます。合格上のボーダーラインは、「どれだけ執着し粘りがあるのか」という勝負になります。「読み書き」、「スペル」、「アクセント」、「同意語反意語」、「動詞化・形容詞化・副詞化」、一つの単語の奥深さを感じながら、合格の栄冠を勝ち取ってください。