令和5年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査の数学部門について、詳しく丁寧に解説します。
【1】5題構成の小問集合
このセクションでは、作図が要求されます。具体的な問題としては、円の中心から一定距離を保つ点を描く作図があります。例えば、ある円の中心Oから等しい距離を保つ点Aを円の周上に描くといった問題です。この問題では、円の性質と平面図形の理解が試されます。
【2】二次関数
ここでは、「座標間の距離」「三角形の面積」「回転体の体積」を計算する二次関数の問題が出題されます。例えば、座標平面上の点A(1, 3)と点B(4, k)の間の距離が5であるとき、kの値を求めるという問題が考えられます。この問題では、二次関数と距離の公式の理解が試されます。
【3】円に内接する四角形に関する問題
このセクションでは、問題1で三平方の定理を利用する問題、問題2で頂角120°の三角形の面積を求める問題、問題3で線分の積に関する証明が出題されます。例えば、問題1では、四角形ABCDが円Oに内接しており、AB=3, BC=4, CD=5の時、ADの長さを求めるという問題が考えられます。
【4】整数の性質を利用する応用問題
最後に、整数の性質を利用した応用問題が出題されます。問題1では、ある操作を繰り返して値を求める問題、問題2と3では、特定の条件を満たす4桁、5桁の数を求める問題があります。例えば、問題1では、「偶数なら2で割る、奇数なら3倍して1を足す」という操作を初期値7から始めて5回行った時の値を求める問題が出題されるかもしれません。