7月5日(水) 2023年 都立日比谷高校 数学の解法の重要点

令和5年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査の数学部門について詳しく説明します。

【1】 5題構成の小問集合

この部分では、計算、方程式、変域、確率、作図という、例年通りの5つの小問題が出題されました。例えば、「計算」の問題では簡単な四則演算や平方根の計算、「方程式」の問題では一次方程式や二次方程式の解を求める問題、「変域」では関数の定義域や値域を求める問題、「確率」では簡単な事象の確率を計算する問題、「作図」では一定の条件を満たす図形を描く問題などが出題されることが考えられます。

【2】 放物線と直線

ここでは3題の問題のうち2題について、「平行線と線分比」に関する知識が必要でした。これは、二つの平行線を交差する一つの線が分割する線分の長さの比率が等しいという性質を利用する問題でしょう。そして、これらの問題を解くためには、直線と放物線の交点を求めたり、それに基づいて線分比を計算したりするスキルが求められます。

【3】 平面図形 円

このセクションでは、「円周角の定理」だけを用いて解答できる3題の問題が出題されました。「円周角の定理」とは、円周上の任意の二点を結んだ弦に対して、その弦上の二つの円周角が等しいという定理です。例えば、円の半径や直径を求めたり、円に内接する四角形の角度を計算したりする問題が考えられます。これらの問題は問題文が1行というシンプルさで、応用的な思考よりも基本的な理解を確認することを目指していました。

【4】 立体図形の問題

このセクションでは、「日比谷特有の普通に解くと途中の数字が分数や小数などになるが、比などを使って工夫すればきれいに解ける」問題が出題されました。具体的には、立方体や円柱などの立体図形の体積や表面積を求める問題で、ただし直接計算すると複雑な数値が出るため、問題の特性を理解して比を利用するなどの工夫が求められる形式です。また、受験生は自分で図を書いたりして問題を解析する能力が試され、これは大学入試などでも求められるスキルであると言えます。