国語対策

国語の対策

漢字、小説文、論説文、古文に分かれます。

WPM(1分間当たりの文字読解数)

WPMとは、1分間に読む文字の数のことで、words per minuteの略です。
各学校のWPM

日比谷高校:約700

西高校:約650

国立高校:約670

共通入試:約600

 

自校作成校に出題される問題の総文章量

日比谷高校:

②小説文約6400文字

③論説文約4000文字

④古文約3200文字

西高校:

②小説文約6000文字

③論説文約4000文字

④古文約3000文字

国立高校:

②小説文約6000文字

③論説文約4200文字

④古文約3500文字

共通入試:

②小説文約5500文字

③論説文約3500文字

④古文約3000文字

 

時間の割り当て

都立高校入試の1教科の時間:50分

漢字問題:5分

小説文:10分→読解時間5分

論説文:15分→読解時間7.5分

古文:10分→読解時間5分

200字作文:10分

問題への解答、英作文等を含め、実際に文章を読解できる時間は17.5分程度となります。

漢字網羅率 小説文・論説文

網羅率とは、漢字の難易度を表す数字です。

※ 漢検2級網羅率が99.8% の場合、0.2%が準1級以上の単語が出ていることになります。

漢字レベル(注意書き込み)

学校    2級網羅率  準2級網羅率  3級網羅率

日比谷高校  98.2%    94.8%    89.3%

西高校    99%     95.7%    90.3%

国立高校   97.9%    95.1%    91.3%

共通入試   99.9%    98.3%    96.8%

漢字網羅率 古文・漢文

漢字レベル(注意書き込み)

学校    2級網羅率  準2級網羅率  3級網羅率

日比谷高校  98%     93.8%    87.6%

西高校    98.9%    94.1%    89.5%

国立高校   96.7%    94.7%    91%

共通入試   99.2%    98.8%    97.8%

中3、中2、中1レベル漢字率

学校    中3レベル  中2レベル  中1レベル

日比谷高校  60%     20%     20%

共通入試   40%     40%     20%  

下記に2021年入試の長文問題テーマを記させていただきます。
日比谷高校:

②小説文 あさのあつこ「アスリーツ」

③論説文 更科功「若い読者に贈る美しい生物学講義」

③古文 篠田治美「和歌と日本語」

西高校:

②小説文 谷津矢車 「廉太郎ノオト」

③論説文 吉見俊哉「知的創造の条件」

④古文 多田一臣「『万葉集』の言葉の世界」

国立高校:

②小説文 和泉実希「空までとどけ」

③論説文 宇野常寛「遅いインターネット」

④古文 高橋英夫「西行」

共通入試:

②小説文 伊吹有喜「雲を紡ぐ」

③論説文 河野哲也「住まいの基本を考える」

④古文 滝川幸司「菅原道真」

下記に2021年入試の作文問題テーマを記させていただきます。

日比谷高校:自分の身の回りで「多様性」が必要だと感じることがあるか(250字)

国立高校:現代の情報環境下に生きる私たちは、どのようなことに留意するべきだと考えるか(200字)

西高校:)

共通入試:自分の『記憶の拠より所どころ』となるもの(200字)

 

CPM(1分間当たりの構造読解数)国語

CPMとは、1分間に読解する構造の数のことで、constructions per minuteの略です。
入試に出る文章は、その構造がいくつかの層から構成されています。

人間の学習構造の深層心理モデルに基づく

小説文、論説文

第1層:日常生活

第2層:人間関係

第3層:共感、友情、失恋、努力

第4層:時代背景、儀式、道徳

第5層:物語、冒険、困難を打ち破る

第6層:理性と経験、情緒

第7層:哲学、人間の存在とは、時間とは何か、近代科学者、哲学者の思考性

第8層:環空間、地球の持続性、環境と人間の関係、自者と他者の関係

古文、漢文

第1層:ひらがな、文字の確立

第2層:奈良、平安、江戸時代について

第3層:隋、唐、宋、明について 中国文化について

第4層:中国文化の日本に対する影響について

第5層:貴族、儀式について

第6層:古文用語について(和歌、俳句等)

第7層:古典文法について

第8層:源氏物語、源俊頼、古今和歌集、枕草子、奥の細道について

各学校のCPM

日比谷高校:第5層

西高校:第4層

国立高校:第4層

共通入試:第3層

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国語(現代文・古文・漢文)
国語は、適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,
思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てることが目標です。
学習内容 話すこと・聞くことの能力、書くことの能力、読むことの能力、
伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項を学びます。
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事実や事柄,意見や心情が相手に効果的に伝わるように,
説明や具体例を加えたり,描写を工夫したりして書く。
書いた文章を読み返し,語句や文の使い方,段落相互の関係などに注意して,
読みやすく分かりやすい文章にすることです。
より抽象化された言葉の概念の正確な読解力と設問の要求に対してきちんと解答できる力を養います。
さまざまな分野の問題文を使って正確な読解力を身につけること、
読解力の養成と平行して、設問の要求に対して正確に対応できる力を養うことを中心とします。
古文・漢文では、さまざまな文章を読み解ために有効な方法の指導、
かつ、文法・語法や単語の知識も整理しながら、厳選された文章を精読してゆきます。

構造的な思考性で、解答に導きます
入試問題の題材となっている文章はどのようなものでしょうか?
その筆者は学問を専門にした学者や科学者、評論家の文章が多いです。
そしてその文章は一読しただけではわかりづらい、難解な文章が多いです。
なぜ難解なのかと申し上げると、それは学術用語や抽象的な用語が頻繁に使われているからであり、
普段目にしている言語とは違うものが多いからです。
哲学用語や抽象用語、学術用語に敏感であることはもちろんですが、
出題者の真意を的確にとらえる力は、絶対的に必要な読解力です。
この読解力の本質は、構造的思考性を基盤にして、
論理文を解明していくことがとても大切であると私たちは考えています。
構造的思考性とは何かと申し上げると、
文章を読んでいるときなぜこの出題者はこのようなことを言っているのか?と考えると同時に、
時代的背景や社会的思想などとともに、多元的に考えながら読み下すことを
構造的思考性と私たちは呼んでいます。
ぜひとも下記のような問題を通して、構造的思考性に基づいた記述力をアップしていきましょう。

国文法を通して言葉の種類の知識化、名文を通して言葉の多様な意味づけの訓練を施します
大切なのは、しっかりと文章を読む習慣を身につけることです。
自分なりに、筆者はこんなことを言おうとしているのではないか、ということを、
文章としてまとめていくことで記述力を養います。
また、さまざまな種類の文学作品などを通して、
様々な言葉に関する知識を身につけることも重要なテーマです。
文章の難解さを生み出す原因は、そこで扱われている言葉の難解さにあると考えられます。
そこで、まず、日本語には漢語系の言語と和語系の言語があるということを理解しなければなりません。
それだけではなく、多くの慣用句や熟語も、文章を通して理解していくことが重要です。
このことを踏まえながら、その言葉の語源を調べたりすることによって、
単なる暗記だけではない、知識力を養っていきます。
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論理的な文章の内容を正しく理解し、文法も学習します
ことばは一つだけの意味しか持たないものではなく、多くの意味を持っていますが、
一つの意味だけを用いながらでないと、論理的な文章としては成り立ちません。
論説文で、ことばが様々な意味にとらえられると論理性が失われてしまいます。
従って、言葉の客観的意味を発見することを目指します。
同時に、ことばの多様性を生かした文章の理解も心がけていきます。
二つぐらいの意味を含んだ文章というのは数多く見かけます。
たとえば、小説の情景描写で「雨天」がそのまま主人公の心情表現になる場合などです。
このような文章の読み方は、文章の全体から、心情を予測します。
表面上の文章の流れだけではない、もう一つの流れをとらえることもあわせて学習します。
後期には文法も学習します。日頃用いている「日本語」が、どのような文法を持ち、
どのような特色があるのかという点を明らかにして定着させます。
ここで、ことばの決まりごと、文法を学ぶことによって、
文章を論理的にわかりやすく、明確にすることができるのです。

読解力や知識力、表現力を磨きながら、必要な学力を養います
これまで身につけた知識力や読解力、表現力を磨きながら、
入試に対応した学力を養っていきます。中3では古文を学習します。
今は使われなくなった言葉を「日本語」の別のかたちとして学習します。
すでに存在していないことばや意味の変化をある程度理解したり、
現在使われていない文法事項を押さえていきますが、
繰り返し読むことによって古典独特のリズムや世界が理解できるようになります。
この時期の文章を読みこなすためには国語的な知識があれば良いというわけではありません。
文化論、科学論、言語論など、そこで扱われる内容は、
常識的に広い知識が必要となるのです。その知識を用いて内容を具体化することが大切です。
国語の文章理解とは抽象化と具体化を繰り返しながら行うのが効果的です。