【内申点アップ】
【① 一般入試と推薦入試の違い】
高校入試には大きく分けて「一般入試」と「推薦入試」があります。
一般入試では、主に当日の学力検査(筆記試験)の点数で合否が決まります。ただし、東京都では一般入試でも「調査書(内申点)」が一定の割合で点数化され、最終的な合格判定に加味されます。特に都立高校では、学力検査:内申点の比率が7:3や6:4となっている学校もあり、当日の得点だけでは逆転が難しいこともあります。
一方、推薦入試は学力検査が実施されない代わりに、内申点、面接、小論文、集団討論、活動実績などを総合的に評価する方式です。推薦入試では、通知表の成績(内申点)が重要な判断材料となり、9教科の合計点が基準を満たしていないと出願すらできない学校もあります。つまり、どちらの入試方式でも、内申点は非常に大きな意味を持つのです。
【② 東京都英語スピーキングテスト(ESAT-J)】
2022年度から、東京都では英語スピーキングテスト「ESAT-J(イーサット・ジェー)」が導入されました。これは、公立中学校3年生全員を対象に行われる英語の発話テストで、内容は自己紹介・意見表明・簡単な質問への返答など、日常的な英語のコミュニケーション力を問うものです。
テストは録音形式で実施され、決まった時間内に音声で回答します。評価は点数化され、その結果が「調査書」に記載されるため、高校入試の選抜資料として活用されます。つまり、ESAT-Jも実質的に内申点の一部として扱われていると言えます。
スピーキングは教科書だけでは伸ばしにくいため、音読・会話練習・模擬回答のトレーニングを継続的に行うことが必要です。入試に直結する公式テストとして定着しつつあるため、早めの対策が求められます。
【③ 内申点アップのために大切なこと】
内申点(通知表の成績)は、定期テストの点数だけで決まるわけではありません。もちろん、定期テストで高得点を取ることは重要ですが、それに加えて「日々の授業態度」「提出物の管理」「ノートの取り方」「発表やグループ活動への参加」なども評価の対象です。
特に中学校では、先生が日常の様子を総合的に見て評価しており、「一生懸命さ」や「学ぶ姿勢」が見える生徒は、たとえテストの点がやや低くても、前向きな評価をもらいやすくなります。また、提出物を期限通りに出すことや、板書を正しく写していることなど、小さな積み重ねが成績を安定させるポイントになります。
教科によって評価の重点は異なりますが、共通して言えるのは、「テストの前だけがんばる」のではなく、「授業のある毎日」が評価につながっているということです。
【④ 内申点アップのメリット】
内申点を上げることには、さまざまなメリットがあります。まず、推薦入試を目指す場合、内申点の基準を満たしていないと出願できないため、日頃の成績を上げておくことで、受験できる高校の選択肢が広がります。また、一般入試においても、内申点が高いと有利な加点要素となり、当日の点数が少し足りなかった場合でも合格の可能性を高めることができます。
さらに、内申点は高校に進学後も評価される資料として見られる場合があり、推薦入試や入学後の学習姿勢にも影響を与えます。また、内申点を上げようとする過程で「授業を真剣に聞く」「提出物を丁寧に仕上げる」といった基本的な学習姿勢が身につき、それ自体が将来の受験や社会生活にもつながる力になります。
内申点アップは、単なる数字の向上ではなく、学びの土台づくりとして大きな意味を持つのです。
【定期テスト対策】
中学生にとって、定期テストは単に点数を競うものではなく、自分の理解度を確かめ、日頃の学習習慣を見直す重要な機会です。特に5教科(英語・数学・国語・理科・社会)は、高校受験において最も重視される科目群であり、内申点の評価にも直結します。そのため、定期テストにどのように向き合うかが、今後の進路に大きく影響するといっても過言ではありません。
【英語】では、教科書の内容が中心となって出題されるため、単語・熟語の暗記、文法事項の理解、本文の音読・和訳・内容把握など、基礎の徹底が不可欠です。また、リスニング問題や英作文が出題される学校も多く、定期的な音声学習や自分で英文を書く練習も効果的です。普段からの積み重ねが、点数に直結しやすい教科といえるでしょう。
【数学】では、基本的な公式や計算手順の理解に加えて、応用問題への対応力が求められます。特に関数や図形の単元では、パターン学習だけでなく、問題文の条件を読み取る力も重要です。途中式や図の書き方も採点に影響するため、答えだけでなく過程を丁寧に練習することが大切です。ミスを減らすことが安定した得点につながります。
【国語】は、知識問題と読解問題の両方がバランスよく出題される傾向にあります。漢字や語句、文法などは確実に得点源にし、読解では記述式の答え方や根拠の探し方を意識する必要があります。文学的文章と説明的文章での読み方の違いにも注意し、本文全体の流れをつかむ読解力を日頃から鍛えておくことが重要です。
【理科】は、生物・化学・物理・地学といった複数分野から出題されるため、分野ごとに学習のしかたが異なります。用語の暗記だけではなく、なぜそうなるのかという原理や法則を理解し、計算問題やグラフ・表の読み取り問題にも対応できる力を身につけることが求められます。教科書だけでなくワークや実験資料などを活用した学習が効果的です。
【社会】では、歴史・地理・公民の3分野の中で、定期テストの範囲が明確に分かれることが多いため、範囲に応じた暗記と整理が必要です。単なる用語の丸暗記ではなく、時代の流れや因果関係、地図や資料の読み取りまで意識した学習が求められます。記述問題も増加傾向にあるため、自分の言葉で説明する力も育てておくことが大切です。
これら5教科の定期テストでの成績は、そのまま**内申点(調査書点)**の基礎となります。多くの高校入試では、当日の試験得点とともに、内申点が合否を左右する重要な要素となっています。特に都立高校などでは、9教科すべての成績が評価対象となり、その中でも5教科の学力的ウェイトは高いため、定期テストでしっかり得点を取ることが内申点の安定に直結します。
内申点は「成績」だけでなく、「提出物」や「授業態度」なども含めた総合評価です。しかし、テストでしっかり得点することは、それらすべての基盤となる要素です。日頃の学習姿勢を整え、テスト前だけでなく普段からの積み重ねを意識することが、受験への準備としても大きな意味を持ちます。
【オリジナル教材】
当塾では、高校受験に対応するための5教科(英語・数学・国語・理科・社会)において、専用のオリジナル教材を用意しています。この教材は、教科書の基本内容を踏まえたうえで、各教科の「考え方」や「得点に直結する力」を段階的に育てる設計となっており、塾内での授業と連動しながら効率よく学習できるよう工夫されています。
【英語】では、基本の単語・文法を整理したうえで、読解と英作文につながる表現力を伸ばします。特に中堅~上位校では長文読解の比重が高いため、本文構造を意識した読み方をトレーニングする設問を多く取り入れています。また、リスニング対策用の音声教材も連動しており、総合的な英語力の育成を目指しています。
【数学】の教材は、単なる問題演習ではなく「なぜその式になるのか」「どの条件をどう読み取るか」といった思考のプロセスに焦点を当てています。教科書レベルから入試標準レベルまでを段階的に並べ、無理なくレベルアップできる構成です。図・表の見方や途中式の書き方など、答案力も含めて育てていく教材です。
【国語】は、記述力に対応するための文章トレーニングが中心です。説明文・小説それぞれに合わせて、設問の意図を読み取る設計になっており、根拠を明確に書く練習を繰り返します。また、知識分野(漢字・語句・文法)もコンパクトに整理されており、繰り返し演習によって得点源にできる構成です。
【理科】は、教科書の各分野を単元別に整理し、入試でよく出る図・グラフ・計算問題を中心に構成しています。公式の使い方や実験結果の読み取りなど、単なる暗記では対応できない問題に慣れることを意識した教材です。身近な現象とつなげて理解を深めるよう、図解やコメントも豊富に盛り込んでいます。
【社会】は、歴史・地理・公民それぞれに対応し、資料の読み取りや記述対策を重視しています。重要語句の確認だけでなく、因果関係・背景理解・統計グラフの分析まで含めて、流れを押さえながら思考を促す内容です。時代や地域を横断するような融合問題にも対応できる力を、基礎の上に丁寧に築いていきます。
これらのオリジナル教材は、単なる問題集ではありません。生徒の現状に合わせて「今、何を伸ばすべきか」が見えるように設計されており、教える側と学ぶ側の両方が使いやすい教材となっています。高校受験に向けて、日々の学びを「合格につながる力」に変えていくための、当塾の大きな柱のひとつです。