次のことばについて、あなたが感じたり思ったりすることを 六百字以内で述べなさい。 「自分では前を見ているつもりでも、実際はバックミラーを見ている。」 (マーシャル・マクルーハン) |
※西高合格のポイント
「過去・現在・未来」がつながっていること、もしくは「予測」「バランス」「チャレンジ」や「経験」のようなキーワードをつなげることにより、「学ぶことの本質」を作文の中に書かせていただくことが、西高合格のポイントであると、当塾では考えております
解答例
マーシャル・マクルーハンのこの引用は、私たちが現在を理解し、未来へ進む方法に対する洞察を提供しています。「自分では前を見ているつもりでも、実際はバックミラーを見ている」とは、私たちが常に過去の経験や教訓に依存している、という意味と受け取りました。
人間は学習する生物であり、過去の経験を活かして未来を予測し行動します。しかし、その過去の経験が未来を規定するものとなると、バックミラーを見て走行する運転手のように、本当に先に進んでいるのか疑問が生じます。つまり、未来への道筋が過去の経験に囚われ、既視感のある世界を反復することになってしまうのです。
だからこそ、私たちは過去の経験から学びつつも、それに縛られず新しい視点を持つことが重要です。バックミラーを見つつも、フロントガラスを通して未来を見据える。これは容易なことではありませんが、成長と進化を遂げるためには必要な挑戦だと考えます。
この言葉は、私たちが未来に向けて進む際に過去に縛られないように、また新たな視点を持つことの重要性を示していると思います。過去の反省から学び、未来への新しい可能性を広げるためには、常にバランスが求められます。バックミラーに映る過去と、フロントガラスを通じて見る未来。その間でバランスを取りながら、私たちは新たな道を切り開いていくのです。
解説
この解答例は、マーシャル・マクルーハンの引用「自分では前を見ているつもりでも、実際はバックミラーを見ている」という視点から、過去と未来、そして現在の視点について掘り下げています。
まず初めに、マクルーハンの引用の解釈から始めています。ここでの「バックミラーを見る」とは、過去の経験や教訓に強く依存する傾向を表しています。これは我々が未来を予測し行動を決定する際に、過去の経験から学んだことを基にするという文章を書くことによって、「過去」という事象に対し、「どうとらえるか」ということを書かせていただいています。
次に、過去の経験が未来を規定するという問題点を挙げています。過去の経験に囚われすぎると、新しい未来を見据える視点が欠け、既視感のある世界を反復する可能性があると述べています。これは、新しいチャレンジや可能性に対してオープンな心を持つことの重要性を強調することによって、「未来を切り開く力」を重要視しています。
続いて、新しい視点を持つことの重要性について述べています。過去の教訓から学びつつ、それに縛られず未来を見据えるという考え方を書かせていただいています。バックミラー(過去)を見つつも、フロントガラス(未来)を見るという比喩を用いさせていただきました。この比喩は、「過去と未来をバランス良く見ること」の重要性を示しています。
全体として、この作文は過去の経験と未来の可能性の間でバランスをとることの重要性を、マクルーハンの引用を通じて明確に説明させていただきました。