フィボナッチ数と黄金比

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フィボナッチ数

次の55に続く数は何でしょうか?

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、…?

正解は…上記の数の列(数列)は前2つの数字を足していき、並べた数字です。

1、1、1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8、5+8=13…

正解は34+55=89です。

この数の列(数列)はフィボナッチ数列といいます。800年前に、イタリアのレオナルド・フィボナッチによって考え出されました。フィボナッチ数列に出てくる数をフィボナッチ数とといい、私たちの生活、自然界の中に潜んでいます。

 

日常生活に潜むフィボナッチ数

このフィボナッチ数は自然界に潜んでいます。

例えば、花びらの数です。ミカエルマスデイジー(ヒナギクの一種)の花びらは、ふつう34枚か、55枚か、89枚です。

他には、花頭部にも表れます。コーンフラワーは小花が時計回りと反時計回りの渦に並んでいます。渦の数は両方ともフィボナッチ数です。時計回りには21個、反時計回りには34個の渦があります。

同じように、松ぼっくり、カリフラワー、パイナップルの皮にも見られます。

そして、自然界だけでなく、芸術の世界にも潜んでいます。ピアノの鍵盤の数です。

 

ピアノ鍵盤の1オクターブは13の健からなります。それは8個の白い鍵盤と5個の黒い鍵盤からなります。また、黒い鍵盤は3個と2個のグループに分かれています。

こんなところにもフィボナッチ数が潜んでいます。

なぜ自然界はフィボナッチ数を選んだのか?

 

自然界、特に植物において、なぜフィボナッチ数になったのでしょうか?

それは、種や花びら、葉の数がフィボナッチ数であると、限られた空間の中で隙間や重なることなしに、もっともたくさん詰め込められるからです。

 

黄金比

フィボナッチ数列はΦ(ファイ)という名前で知られる数1.61804……と深い関係があります。
フィボナッチ数列

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55…

どの数も前の数で割ると

1÷1₌1、2÷1₌2、3÷2₌1.5、5÷3₌1.66…、8÷5₌1.6、13÷8₌1.625、21÷13₌1.615…、34÷21₌1.6190…、55÷34₌1.6176…

フィボナッチ数列の数が大きくなるにつれて、Φ(1.61804…)に近づきます。

数学者や芸術家は、この数を、数千年前からよく知っていました。

 

黄金比Φとは何か?

10㎝の長さの線分があります。6.18㎝の所に印をつけると、6.18㎝と3.82㎝の長短の線分ができます。元の線分10㎝を長い方の線分6.18㎝で割ると、1.618になります。

長い方の線分6.18㎝を短い方3.82㎝で割っても、同じ値になります。この値が黄金比Φ(ファイ)になります。

 

黄金らせん

辺の長さが1:Φ(1.618)になる長方形を黄金長方形と呼びます。それはもっとも美しいと言われる長方形で、私たちの身近な生活でも見られます。名刺、トランプ、パスポートなどです。言われてみると、手になじみやすい大きさですね。

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この黄金長方形を上のように正方形と長方形に分割します。すると出来上がった小さい長方形は、黄金長方形になっています。これを繰り返していくと、一つのらせん形が出現します。

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この黄金らせんはオウムガイの殻とよく似ています。

自然界の中にも黄金比は隠れています。